コシナ(フォクトレンダー)
思い出してみれば、私のレンズの中で一番最初のMマウントレンズです。だからというわけではないのですが、R-D1では一番常用するレンズになっています。
理由は簡単で、まずコンパクト・35mmフレームがそのまま使え、内蔵ファインダーだけで扱える・F値が1.4からと、被写界深度を扱う撮影が面白い・専用フードがライカっぽい(^^;)・なんとなく、古いレンズっぽく写る…という、撮影が楽しくなる要素をいくつも持っているからです。
加えて、40mmという焦点距離は50mmという「標準」に近く、かつ35mm換算をしても60mmと、相変わらず「標準」に近いまま…と、頭の切り替えをあまりしなくて済む…というわかりやすさもあります。
なんつっても、25mmが37.5mmだったり、28mmが42mmだったり、35mmが52.5mmだったり、50mmが75mmだったり、超広角が広角、広角が標準、標準が望遠と、レンズの性格がころころ変わる規格上にあって、「標準のまま」…というのも結構扱いやすいわけで。
そういったわけで、「レンズ一つでお散歩」に持ち出すとすれば、このレンズが一番の候補です。
実際写りも面白い。構造的なところはよくわかりませんが、非球面体レンズを使ってない昔ながらの構造だそうで、シーンによってはなんとなく味のある写りをしてくれます。
特に開放側で条件が揃えば、シャープでありながら若干にじんだような、古めかしい感じの写りになってくれちゃったりして、かなり面白いです。
無論、絞れば絞ったでシャープになりますし、写したいものが綺麗に写らない…ということは決してありません。
ただ、個人的にはやはり開放側が面白いので、これ用のNDフィルタも持っていたりします。
そういったわけで、一番面白く撮影にいそしめる…という意味では、他の方々にもお勧めしたいレンズですね。
ただ、シングルコート・マルチコートの違いは、本当におそらくほとんど無いでしょう。レンズコーティングの違いなので、環境光や逆光が強烈に効いているシーンで違いが若干出ると思いますが、単体で使う分にはその違いなんてわからないわけですし。
ま、せっかく「クラッシック」と冠がついているなら、コーティングも昔っぽい「シングルコート」を選んだ理由なんですけれど。
撮影サンプル(R-D1使用):
R-D1では相性の良いこのレンズですが、M8ではどうでしょう。
写りは思った通り良い感じですが、いかんせんフレームが選べないのが痛い。35mmが一番使いやすいフレームなのですが、M8だと強制的に50mmフレームが選択されてしまいます。
まぁ、外付けのレバーを軽く操作すれば35mmフレームが表示されるのですが、ちょっと面倒。
そういう意味ではちと面倒ごともあるわけですが、装着したスタイリングのしっくりさとか、収まりの良い画角などを考えると、やはりこれはこれでいいレンズかな…というところもあるわけで…。
撮影サンプル(M8使用):
撮影サンプル(M8使用):
撮影サンプル(M8使用・IRフィルタ装着):
2008年9月にピン調整に出したところ、「結構ズレてましたよ。これだけズレてるってことは買ったときからズレていたんじゃない?」と言われたり。まぁR-D1ん時から使っているので「酷使した」ということも考えられるわけですが…。
まぁともかく、以降はNDフィルタを装着してでも絞り開放で撮っていこうかと。
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